第4回 やおい/BLシンポジウム「BLのカラダ――マンガ表現にみる男性身体」
日時 |
2013年12月15日(日)14:00~17:00(開場 13:30) | |
場所 |
京都精華大学 本館3階 H-303 |
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登壇者 |
えすとえむ(マンガ家/京都精華大学 大学院 芸術研究科 博士前期課程 修了) 杉本=バウエンス・ジェシカ(京都精華大学国際マンガ研究センター研究員) 西原 麻里(関西大学社会学部ほか非常勤講師) |
コメンテーター |
馬場 伸彦(甲南女子大学文学部メディア表現学科教授) |
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司会 |
石川 優(大阪市立大学文学部非常勤講師) |
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参加者 |
約100名 |
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主催 |
京都精華大学国際マンガ研究センター
大阪市立大学大学院文学研究科都市文化研究センター |
共催 | 大阪腐女子研究会 | |
サイト | ||
備考 |
【感想】
まずはじめに、BL表現を扱う催しの開催実行へ向けての主催者様ご関係者様のご尽力と細やかな配慮に感謝いたします。
BLマンガにおける男性身体の図像表現をテーマにしたシンポジウムと言うことで、参加する前は不勉強なためにどのような内容なのかちょっとピンときませんでしたが、企画された経緯を聞いて着目された視点に納得がいき、とてもありがたく、また面白く拝聴させて頂きました。
登壇された研究者の方々、えすとえむ先生のお話し、会場からのご質問の内容とそれに対する回答を聞かせて頂いていると、「やおい/BL」について「安心して、楽しく、まじめに語り合いたい」という大阪腐女子研究会様の願いが実現されていく様子を目の当たりにさせて頂いている、その場に一緒に参加出来ているという嬉しさも感じることが出来ました。
BLを読み始めてまだ2年ぐらいなので、数多く目にしているわけではないのですが、特徴的な絵柄を描かれるえすとえむ先生をピックアップしてのお話し、先生ご自身もご登壇されて貴重な発言を間近に伺うことが出来たこともとても嬉しかったです。 登壇者の方のお話しから、今まで自分では気がつかなかった視点や読み方、たとえば写真芸術作品での緊張した筋肉、肉体との関連性や、ゲイ男性向けのマンガと比較することで浮かび上がるえすとえむ先生の「女性向け」作品としての表現の指摘を知ることで、より広がりのある作品の読み方、ボーイズラブ作品の表現の味わい方についても新たな視点を持てるきっかけになったと思います。
また、えすとえむ先生が描いていて楽しいという「背中から腰にかけてのライン」「脊柱起立筋」萌え、は今後も存分に発揮していっていただきたいなと思いました。
最後に、ご登壇者様がそれぞれ用意された一部の資料が全く同じだったという偶然の一致や、参加者が108名であったことなどから、何かそこはかとなく運命めいたものを感じずにはいられない貴重なシンポジウムでありました。今後も「やおい/BLシンポジウム」およびボーイズラブ作品やその周辺について安心して楽しくまじめに語り合える場の開催を心より応援しております。
(2014年1月7日)